相場が突然、大きく急落したとき。みなさんは、どのように対応していますでしょうか。相場の急落は、本当に投資メンタルを削ってきます。そのため、あらかじめ「急落時の対応」を考えておくことは、とても重要です。

まず、相場急騰時でも同じことが言えますが、相場急変時の投資家心理は、自分の心理と集団心理がほぼ一致します。「この下落はさすがにキツい」と感じるとき、あなたの隣にいる投資家も、同じようにキツい状態にあります。このような局面では、多くの投資家が「大丈夫、また戻るから」「この下落はチャンスだ」といったポジティブな情報を探し始めます。削られていくメンタルを、少しでも安心に変えたいという無意識のバイアスが働くためです。

もちろん、「悲観はチャンス」そうした場面が存在することも事実です。しかし、買いか、売りか、様子見か。最も判断に迷うのも、まさにこの局面です。

私が急落時に大事にしていること

私が急落時に最も大切にしている考え方があります。それは、株価の急落は、ポートフォリオを見直すサインであるということです。私は、急落を「ひとつのトレンド変化が起きている可能性のある場面」と捉えています。なぜなら、急落時こそ、それぞれの銘柄の強さ・弱さが最も分かりやすく表れるからです。そのため私は、急落時を「弱い銘柄から、強い銘柄へシフトするタイミング」と位置づけています。

強い銘柄・弱い銘柄の見方

強いか、弱いかの判断は、主に以下の3点を基準にしています。

特に、買い意欲が弱くなっている銘柄を優先的に見直します。例えば、長い陰線が出ているにもかかわらず出来高が少ない状態は、買い意欲の低下を示している可能性があります。一方で、急落しているにも関わらずローソク足が短く、出来高が増えている場合、押し目買いが入っている可能性が高くなります。その後、売り圧力の低下が確認できれば、反転する確率は相対的に高まります。

急落をどう捉えるか

このように、急落は「今保有している銘柄の良し悪しを測る、非常に良いタイミング」でもあります。急落を「チャンスだ」と安易に捉えるのではなく、強弱を見極めるためのサインと捉える。そうすることで、感情に振り回されにくくなり、幾分か冷静な対応が可能になります。

安定的なパフォーマンスを求める上で、大底を狙う必要はありません。生き残ることが、常に第一優先です。急落相場では、正解を当てることよりも、致命傷を負わないことの方が、はるかに重要です。相場に長く居続けることができれば、チャンスはいくらでも巡ってきます。

急落局面での判断に不安がある方は、当社のサービスのご案内をご覧ください。投資顧問契約が初めての方ははじめての方へで契約までの流れをご確認いただけます。

代表取締役 下田祐樹
下田 祐樹(株式会社TODOKERU 代表取締役)
野村證券にて17年間、個人・法人の資産管理業務に従事した後、投資助言・代理業として独立。関東財務局長(金商)第3348号。著書『運用者の規律』ほか。プロフィール詳細