自分の資産は、自分で守る時代になりました。これは言い換えれば、ここから資産格差が大きくなる時代だということでもあります。
「結局はお金がすべて」という言葉があります。私は長い証券マン人生の中で、この言葉を素直に受け入れたいとは思えませんでした。お金があるから幸せなのか。そうではないだろう、と。ただ、自分の資産を自分で守る時代が到来して、ひとつだけはっきりとわかったことがあります。
お金がないと、人生の選択肢は減っていく
お金がなければ、人生の選択肢は確実に減っていきます。本当は挑戦してみたい仕事があるのに、収入が不安で転職を諦める。新しい分野に挑戦したいのに、失敗したときの生活を考えて踏み出せない。一度立ち止まって考え直したいのに、働き続けるしかない。
これは能力の問題ではありません。資金的な余裕がないことで、選択肢そのものが消えていく例です。ここから先は、単に「お金の差」ではなく、「選べる人生」と「選べない人生」の差が、より大きく開いていきます。
一方で、お金を生む選択肢は増えている
終身雇用という概念は崩れ始め、働き方や稼ぎ方の選択肢は確実に増えています。動画やSNSでの情報発信、自分の得意分野を商品として販売する、副業としてのコンテンツ制作。昔であれば「会社に勤める」以外の選択肢は限られていましたが、今は違います。
ただし、ここで勘違いしてはいけません。選択肢が増えたということは、誰かが道を用意してくれる時代ではなくなったということでもあります。何を選ぶのか。どこまでリスクを取るのか。どうやって継続するのか。すべてを自分で判断しなければならない。選択肢が増えるというのは、自由度が上がると同時に難易度も上がるということです。
だから「運用教育」が必要になる
そうした環境の中で、人生をできるだけ「環境任せ」にしないために、資産運用は必要な要素だと考えています。ただし、教育なしの資産運用は失敗の確率を高めます。知識がないまま、雰囲気や感情で運用を始めれば、相場に振り回されるだけです。
私は、資産運用そのものよりも運用教育の方が重要だと考えています。なぜその判断をするのか。どこでリスクを取るのか。どこで何もしないのか。これを理解せずに運用をすると、結果的に資産だけでなく判断力も削られていきます。
おわりに
お金がすべてではありません。ですが、お金がなければ選べない未来があるのも事実です。選択肢を持ち続けるために。感情ではなく、理解と規律を持つために。その土台としての運用教育が、これからの時代には欠かせないと考えています。
